神魔戦記 第百四章

                     「神殺し」

 

 

 

 

 

 王都カノンの郊外の森。

 朝特有の肌寒い風が吹く中で、互いを見やる三つの二人組みがいた。

 一つは、倒れて二組を見やるなのはとユーノ。

 一つは、注意深く二組を見やるフェイトとアルフ。

 そしてもう一つは……状況が掴めず首を傾げる倉田佐祐理と、無表情なままの川澄舞……カノン軍の人間だった。

「さて……」

 佐祐理は倒れるなのはたち、そして構えを崩さないフェイトたちをそれぞれ見据え、口を開く。

「状況はよくわかりませんが、ここはカノンの管理区域内です。これ以上の戦闘は認められません。双方、すぐに戦闘行動を中止してください」

 街の周囲での戦闘行動はどこの国であろうと一切禁止されている。それは無論、街などに無用な被害を及ぼさないためだ。

 なのはとユーノは動きを見せない。が、フェイトたちもまた構えを解かなかった。

 さて、と佐祐理は考える。雰囲気的に、倒れている二人に戦闘意思はなさそうだ。おそらく襲われていたのはこっちなのだろう。

 そしておそらく襲った側である二人。こちらは……まだ退く気はないらしい。

「戦いをやめるつもりは……なさそうですね?」

「当たり前だ! あたしたちはどうしてもそいつから手に入れなくちゃいけないものがあるんだ! 邪魔するんなら……あんたたちも容赦しないよ!」

 背の高いほう……アルフが噛み付かんばかりに叫ぶ。その横で無言に、しかし戦意をあらわにしてフェイトもバルディッシュを佐祐理に向けた。

 佐祐理はふぅ、と嘆息し、

「では、仕方ないですねー。国法により、あなたたちを迎撃いたします」

「やれるものなら……やってみなよぉ!」

 アルフが一瞬で間合いを詰める。佐祐理はまだ何も行動できてはいない。防御もままならないだろう。

 なんだ弱いじゃないか、とアルフは内心ほくそ笑んだが……その拳は佐祐理に激突する前に止められていた。

 いつの間に接近したのか、舞の剣によって。

「それじゃあ……舞、やろうか」

「……うん」

 舞の剣が翻る。

 巻き込むようにして弾かれ、アルフが吹っ飛ばされる。その間に佐祐理の手には二枚の札があり、

「『爆ぜし雷球(オリュオス・アゼ)』」

 文字魔術が一瞬にして魔術を具現化。巨大な雷球が二つ、一気にアルフへ迫っていく。

「こっ……のぉぉぉ!」

 渾身の魔力を拳に宿し、アルフはその二つを撃破した。だが、

「川澄流剣術、第四番――咲殻の閃

 そこへすかさず舞の高速の突きがアルフの肩に突き刺さった。

「あぁぁ!?」

「アルフ!? バルディッシュ!」

Photon Lancer.』

 フェイトが四発の雷槍を舞に向け放つ。剣は未だアルフの肩に刺さったまま。迎撃は出来ないはず。が……しかし舞は表情を変えなかった。

「『雷の大障壁(サンダーウォール)』」

 その雷の結界が、全て防ぎきることをわかっていたかのように。

「っ……!?」

 それを見てフェイトはある確信をする。この二人は連携戦に慣れている、と。

 二人は何か言葉を交わしたわけでもなく、合図をしたわけでもない。しかし防御は絶妙なタイミングで展開された。

 先程のアルフの一撃に対する佐祐理も、今回の舞もそう。互いに防御が間に合わない状況であるにも関わらず顔色一つ変えなかった。

 それは互いに、もう一人が防いでくれるという絶対的な信頼感。

 そしてそれは……攻撃にも言えること。

「舞」

「……うん」

 アルフが痛みに顔をしかめながらも攻撃しようとするが、舞はそれより先に剣を抜きつつ肩で当身をいれてアルフを吹き飛ばした。

 それを追撃するように佐祐理から雷の槍が放たれる。それをフェイトがフォローに入り結界で防御するが、

「遅い」

「っ!」

 その頃には舞が迫っている。

「川澄流剣術、第二番――連月の閃

 繰り出されるは目にも止まらぬ高速の連撃。それを捌ききるフェイトも凄まじいものだが、

「っ……、なんて、速さ……!」

 フェイトは魔術師であるものの、基本的には近距離の高速戦を得意としている一種変わり者である。

 剣豪、と呼ばれる者とだって近接戦闘だけで勝ったこともある。故にフェイトは近接戦にそれなりの自信を持っていたが、

「押し、負ける……!」

 フェイトは知らない。

 彼女がこのキー大陸に伝わる五大剣士と呼ばれる家の末裔だということを。

「ふっ!」

「!」

 ギィン! と一際強烈な一撃を浴びながらも、フェイトは体勢を崩さずそのまま堪えた。

 インパクトによりやや下がったフェイトを見て、舞はいつも通りの無表情のまま頷き、

「……あなたは魔術より近接戦の方が主流みたい。なら――」

 真上へ跳躍。

 フェイトが慌てて目で追う先、舞の『天ノ剣』には魔力が集まっており、

「川澄流剣術、第六番――孔雀の閃

 放たれた。

 赤の色をした魔力を帯びる衝撃波がフェイトに向かって真っ逆さまに落ちてくる。

「近接が得意だからって中距離から攻撃……?」

 侮っているんだろうか、とフェイトは思った。確かに近接戦闘を好むとは言え、こちらは魔術師。この程度の攻撃などどのようにだって対処できる。

 だからフェイトはバルディッシュでその衝撃波を難なく切り払い、空中で身動きの取れないはずの舞を追撃しようとして、

「駄目だ、フェイト! これは罠だ!」

「!?」

「あははー、遅いですよ〜」

 そう、遅い。

 既にフェイトを取り囲むように四つの火柱が立っており、それらが一気に交錯して地面を切り取れば、

「『四方を結ぶ火猫(フォセリアン・ドーバ)』」

 その中を灼熱と化す魔術が完成する。

「あぐぅ……ッ!?」

「フェイトォォォ!?」

「だ……だい、じょうぶ、アルフ。これ、くらい……! お願い、バルディッシュ!」

Scythe Slash

 バルディッシュから放たれる光刃。それが四方を結んでいた火柱の一本に直撃し、これを破壊した。それにより魔術が消失する。

「ふぇー、やぶられてしまいました」

 この『四方を結ぶ火猫』は四箇所に立った火柱を魔力で結びその中を灼熱とする魔術で、魔力消費がそれなりでありながら継続時間が長いという利点がある。が、その特性上、火柱のどれか一箇所でも消されてしまえば効力は消失するという欠点も併せ持つ。

 だがそれを行う、ということはよほど魔術の知識を持つ者か、魔力の流れなんかを把握するセンスに長けている者かのどちらか。

 でなければその欠点もそう易々と見つからないはずなのだ。

 だからわかる。この子はただものじゃない、と。

「くっ……」

「フェイト!」

 崩れ落ちそうになるフェイトをアルフが慌てて支え、

「フェイト!! まずいよ、あいつらかなり強い……! ここはいったん退こう!?」

「でも……」

「ここで捕まったら元も子もないって!」

「……そう、だね」

 アルフに支えられながら、フェイトの身体が宙に浮く。

 飛行魔術。風によるものではなさそうだが、ともかく、

「あははー、逃がしませんよー」

 詠唱を開始する佐祐理。が、それを舞の手が遮った。

「舞?」

「駄目、佐祐理。……あの子の機動力を考えたら並大抵の魔術じゃかわされる」

「なるほど……。あ、それじゃあ舞の『麒麟』なら? 舞の腕なら確実に命中すると思うけど」

「……当てる自信はある。……でも多分届かない」

 そうこうしているうちにフェイトたちとの距離は離れていく。

「ふぇー。それじゃあどうしよっか、舞?」

「……あれをやる」

 あれ。それの意味することを察して佐祐理はなるほど、と頷き、

「あははー、さすがは舞。それじゃあ早速……」

 佐祐理が詠唱を再開する。魔術は当たらないというのにどうするというのか。

 だが今度は舞も止めない。

 集約していく魔力。それはいままでの比ではなく、

「この魔力……、超魔術!」

 退くフェイトがその魔力に気付き、強力な一撃が来るであろうことを察知した。

 しかし危機感はなかった。

 この距離、そして自分の速度なら、たとえ速度最高の雷系魔術であってもかわすのはたやすい、と。

「『天罰の神雷道(ジャッジメント・ゼロ)』」

 佐祐理の口から放たれしは予想通りの超魔術。しかし、

「え……?」

 その矛先はフェイトの思わぬ方向だった。それは――舞のいる場所だ。

 なにを、とフェイトは当惑する。味方を攻撃するなんて、と。

 迸るは強力な雷の刃。それが舞を上から焼き尽くそうかとする、まさにその瞬間、

霧散(ディスパース)

 その言葉と共に『天罰の神雷道』が文字の如く霧散した。

 その呪文は緊急用のために、術者が自ら放った魔術を無力化するためのものだ。

 攻撃性を無くし、魔力がマナへ戻り、大気へ散ろうとする――その刹那、

「吸収」

 掲げられた『天ノ剣』。

 そこにいままさに大気へ還ろうとしていたマナが……魔力が集う。

 それはまさに『吸収』。いかような手段を持ってそれを成しているのかはわからないが、一度散った雷の魔力が再び舞の剣に集約していく。

 攻撃性を無くし意味を失った佐祐理の魔力が、再び攻撃性を帯びて今度は『天ノ剣』に雷の剣を象った。

 その魔力は佐祐理が放った『天罰の神雷道』とやはり同等。当然だ、その魔力を全て利用してのものなのだから。

 舞は見る。既に遠くになってしまった敵の姿を。

 そして舞はゆるやかに振りかぶり……勢いをつけて一気に振り下ろした。

「合成剣術、一ノ型――雷皇の閃!!」

 轟雷、と呼べる一撃が空を焼いた。

 振り下ろされた剣閃はまさに光の刃となってフェイトたちへ襲い掛かる。しかし、

「このくらい……!」

 その一閃を、フェイトは高速機動でギリギリ回避した。

 フェイトとアルフの顔に安堵がよぎる。

 次の攻撃はない。なぜならこの規模の魔術を連続で放つことは難しく、無理に無詠唱にしたところで荒い魔術なんて回避が容易いからだ。

 が、間違ってはいけない。

 これは魔術ではない(、、、、、、)剣術(、、)なのだということを。

「!?」

 フェイトは見た。

 光が、翻る。

 舞が剣を真上へ翻した結果だ。外れた斬撃が追尾の光となって上昇する。

「そんな――!?」

 佐祐理では距離は届くが当たらない。

 舞では当てることはできても距離が届かない。

 なら、答えは簡単。

 二人の力を合わせれば良いだけのこと。

「!」

 直撃する。

「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!」

「うあぁぁぁぁぁ!」

 バリアジャケットなどのため死ぬようなことはなかったが、強烈な一撃に一瞬で二人の意識が飛んだ。

 飛行魔術が解除され、二人の身体が自由落下していく。

「舞!」

「わかってる」

 その地点へ向かおうと舞が足を踏み出した――瞬間、

「「!?」」

 異様な魔力の波動が迸った。

 その魔力は一気にフェイトたちに集約し、そして中空に奇妙な魔法陣が展開される。

 そして次の瞬間には何事もなかったかのようにそれは消失した。

 ……フェイトたちと一緒に。

「……空間、跳躍?」

 呆然と眺めていたユーノがぽつりと呟くが、同時にかぶりを振る。

 空間跳躍は魔法に近い領域にある魔術だ。スクライアの一族ですら十人規模で、何十秒という時間を用いてようやく発動できる魔術。

 にも関わらずいまのは魔力を感じ取れてから空間跳躍までまさに一瞬。

 フェイトたちの魔術ではない。気を失っていたし、そもそもあれだけ瞬時に空間跳躍ができるのなら最初から飛行魔術で逃げたりする必要がない。

 どこから展開されたかわからないほどの遠距離からの空間跳躍。……いや、これはもう空間転送と言ったほうが正しいか。

 しかし、だとすると……フェイトたちの後ろにはそれだけ強力な術者がいる、ということなのか。

「……結局、逃げられてしまいましたねー」

 ユーノとほぼ同じ考えを巡らせていた佐祐理だったが、そこで思考を捨てた。いま考えてもどうにかなるものでもないからだ。

 佐祐理は物事を考えて行動するのは得意だ。その中には優先順位の的確さや無駄なものを省く力も含まれる。

「仕方ない。……それより」

「うん。そうだね」

 剣を鞘に収める舞に頷き、佐祐理はユーノたちを見やる。

 なのはの方は佐祐理たちを知っているので問題はないが、ユーノの方は明らかに警戒した顔つきで佐祐理たちを見ている。

 なのはは気付いていないが、すぐさま防御結界などを展開できるよう魔術式が隠蔽されつつ完成されていた。

 優秀な術者ですね、と思いながら佐祐理はいつもの笑顔でゆっくりと二人に近付いていく。

「警戒せずとも大丈夫です。佐祐理たちはあなたたちに危害を加えたりしませんから。特にそちらの高町さんはここの国民ですしね」

「ふぇ!? わ、わたしのこと知ってるんですか?」

「あははー。自慢じゃないですけど、王都に住んでる人ならおおよそ顔と名前は一致しますよー」

「す、すごい……」

 さて、と前置きし佐祐理はユーノを見て、

「とはいえ、ここは佐祐理たちカノン王国の管轄区域内です。そこでの戦闘は違法行為ではありますが……何か事情はありそうですし、お話を聞かせてもらえませんか? 傷の治療もしなくてはいけませんし、お城まで」

「……事情聴取、ですか?」

「まぁ、そういう言い方もできますかね〜。ご同行、願えませんか?」

 ユーノは一瞬考え込んだようだが、ここで拒否しても仕方ないことを悟ったのだろう。諦めたように力を抜き、頷いた。

「わかりました」

 

 

 

 場所は変わってカノン王城。

 なのはとユーノが栞に傷の治療をされている間に、祐一は事件の顛末を佐祐理たちから聞いていた。

「……なるほどな。神殺しに似た武器を持った少女と、その使い魔らしき獣人、か」

「はい。でも佐祐理はそれよりも……その後の空間跳躍が気になります」

「そうだな。お前でも探知できないほどの遠距離からとなると……相当の術者だな」

「まぁ、詳しいことはあの二人に聞かないと何もわかりませんけどね〜」

「だな。で、そろそろその二人も来る頃か」

「はい……と、言っている間に来たみたいです」

 謁見の間の重々しい扉が開かれる。その向こう、何人かの兵士に先導されて渦中の二人が現れた。

 ユーノは先程同様警戒した顔で。なのははむしろ初めて入る王城に興味津々なのかしきりに周囲を見回しつつ。

「お二人を連れてまいりました」

「ああ。下がって良いぞ。……さて」

 そんな正反対な様に苦笑しつつ祐一はまずなのはを見た。

「久しぶりだな、なのは」

「あ、はい! 王様」

「そう畏まらなくても良い。そっちの少年も、な」

「……はい」

「怪我はもう平気か?」

「はい。……おかげさまで。その……ありがとうございます」

 ユーノの返答は重い。

 助けられた相手にも警戒心を解かないことを考えるに、出来る限り人と接触したくない理由があるのか。

 例えば……そう、誰にも渡せない重要な何かを持っているとか。それが物であるか情報であるかはともかく。

 そして佐祐理たちからの報告と一緒に考えるなら……、その何かを狙って少女たちはユーノを狙った、と考えるのが妥当か。

 ……が、まぁ推測ではどうにもならない。当事者がいるのだから聞く方が早いだろう。

「楽にしてくれて良い。それで……今回の戦闘がどのようにして起こったのか、説明してもらいたいんだが?」

「……はい」

 ユーノが語ったことは核心を除いた話だった。

 ユーノの一族がある物を発掘しているときに、それを狙ったあの二人組みに襲われた。ユーノはそのある物を持ちどうにか逃げ出したが、カノン郊外で再び襲われてしまった。なのははそれに巻き込まれただけだ、と。

 おおよそ祐一の読み通りではある。隠された部分もあるが、特に嘘はないだろう。

 問題はその隠された部分だが……。

「その『ある物』が何かは……聞かせてもらえないか?」

「……」

 無言。つまりは拒否の証。

 つまりそれだけその『ある物』は利用価値や希少価値のある物なのだろう。ここで祐一たちが欲しがるかもしれない物。

 でなければ隠す必要もない。

 さてどうしたものか、と考え……祐一はゆっくりユーノを見下ろした。

「その『ある物』だが……。神殺し関連か?」

「!?」

「その反応は、どうやら当たりらしいな」

「なぜ……」

「いや、単なるカマかけだ」

「!」

 もちろん多少の考えはある。

 まず、なのはだ。佐祐理たちが駆けつける直前、なのはは相手の少女同様、神殺しに似た武器で戦っていたという。

 そして先程ユーノはなのはを「巻き込まれただけ」と言った。つまり言い換えれば「なのはに罪はない」と。

 このことからユーノはなのはを庇っていることになる。単にお人好しなだけとも考えられるが、であるならば先程からの警戒心が矛盾する。

 ユーノはなのはに警戒心を抱いていない。それは警戒を抱く必要がないから。つまり――既に知っているから、と考えるのが妥当だろう。

 とするならば、一連の状況を全てパズルのように組み合わせれば……なのはが持っているその武器こそ、ユーノの持っている『ある物』に該当するものである、という推測が成り立つ。

 そして呪具も概念武装も法具も、どれも『神殺しに似ている』なんていう外見的特徴はない。

 すると最終的にそれは神殺しの本物であるか、あるいは亜種か何かという憶測が生まれる。

 以上の点を踏まえて結論を出すならば、こうなる。

 ユーノが持っているのは神殺しに関係する何かである、と。

 それを言って聞かせるとユーノは驚いた表情で、

「……あれだけの情報でここまで辿り着くなんて。あなたは一体……」

「王、っていうのはな。戦うよりも考える仕事が多いのさ」

 目を見張るユーノを尻目に祐一は、さて、と前置きし核心に近付く。

「ユーノ=スクライア。話してはくれないか。意地悪な言い方だとは思うが……こちらも君たちの件で多少の損害はあるんだ」

「……確かに、意地悪な言い方ですね」

「王だからな。綺麗事ばかりじゃ国は保てない」

 すると観念したようにユーノは軽く項垂れ、嘆息一つ。

「……わかりました。助けてもらったのも事実ですし、少しだけ……僕たちの一族の掟に触れない程度に、お話をさせてもらいます」

 顔を上げる。

 その表情に先程までの警戒心こそなかったが、強い表情は保たれたままだった。

 毅然と、誇るようにユーノは自らの胸に手を当てて、言った。

「僕たちスクライアは、神殺しの管理を任された一族です」

「!」

 これはさすがの祐一も驚いた。

 神殺しの管理。まさかそんなことをしている一族がいるとは……。

 祐一の頭にいろいろな疑問が生まれる。誰がそれを任せたのか、どのように管理をするというのか、などなど。

 しかしそれらの疑問が口に出るより早く、ユーノが先に口を開いた。

「どうせなら、この国にいる神殺しの使い手を呼んでくださいませんか?」

「なに?」

「いるはずです。ここに、神殺し第四番と第七番と第九番……グランヴェールとディトライク、そしてゲイルバンカーの使い手が」

「お前……何故それを」

「スクライアは神殺しの管理者ですから」

 言外に、どこになんの神殺しがあるかは知っている、と語っていた。

 どうやら神殺しの管理者という話は嘘でも誇張でもなさそうだ。祐一は佐祐理に目配せし、三人を呼んでもらうことにした。

 そして数分後、あゆと亜衣、そして恋がやって来た。皆が皆わけもわからない様子である。

 そんな三人を見てユーノは祐一に視線を戻す。

「……何か聞きたいことはありますか? 答えられる範囲であれば、答えます」

「……そうだな。まずは――」

 そこで一度言葉を切り、なのはを見やる。

「え、え?」

 その視線に困惑するなのはを尻目に祐一は当面の疑問を訊ねた。

「佐祐理の報告じゃなのはが使っていたのは神殺しと似てはいたが別のものらしい。……神殺しとは一種類じゃないのか?」

 そうですね、とユーノ。一拍を置き、

「相沢陛下は、神殺しについてどの程度までご存知ですか?」

「そうだな……。神の直系に対して強力な攻撃力を持つこと、第二星界時代に作られたということ。あと所有者を選び、そして十四の武器が存在すること、くらいか」

「……なるほど。それはきっと純正の神殺しのことですね」

「純正?」

 はい、とユーノは頷く。

「あまり知られてないことですが、神殺しには四種類あるんです」

「四種……?」

 ユーノは手を掲げ、まずあゆたちを見やり、

「その人たちが持つ、純正……本物の神殺し」

 指を一つ折り、

「それを盗作した裏神殺し」

 また一つ指を折りつつ今度はなのはに視線を向け、

「純正の神殺しを模倣し、一般の人が使いやすいよう改良を試みられた試作量産型神殺し」

 最後にもう一度指を折り、

「そして、この試作型により完成された量産型神殺し。この四種です」

「四種……そんなにあったのか。いや、それより……なるほどな。神殺し(、、、)ようやく(、、、、)見えてきた(、、、、、)

 誰もが首を傾げる中、祐一はある確信を持って言葉を放った。

「第二星界時代……。やはり人が争っていた相手は()なんだな」

 その発言に場の空気が変わる。驚きと疑問。それら二つの空気を感じつつ、祐一は続ける。

「神殺し、という武装がある時点で神が敵であったことは誰にでも理解できるだろう。だが、量産型となれば話が変わってくる。

 敵だった神は一体や二体ではなく……軍団規模(、、、、)だった、ということだな」

 そうでなければ『量産型』……ユーノの言う『一般の人が使いやすい』という武器を作る必要性がない。

 だからこれは少数での争いではなく、戦争と呼ぶべきものがあったはずだ。

「……相沢陛下の言うとおりです。第二星界時代は人と……『神』と呼ばれる上位種との戦争の時代でした」

「上位種? 妙な言い回しだな」

「史実にはそうありました。神というのは一種の呼称で、ただ人より性能の良いだけの生き物だと」

 それはともかく、とユーノは話を元に戻す。

「第一星界時代……『科学』という文明が発達したこの時代は、どうやら人間族が『禁忌』と触れて滅んだ、とされています」

「ほう」

 それも初耳だ。

「第一星界時代当時……魔と呼ばれる者たちはいましたが、神と呼ばれる存在はほとんど人間族と関わりを持たなかったそうです。

 しかしそうして人間族が世界を破壊し、二度目の世界……第二世界時代と名打たれたその時代に移ったとき、神は考えた。

 再び繁栄を取り戻し始めた人間族。彼らに世界を任せていればまた世界は同じ二の舞となる、と。

 ……だから神と呼ばれる上位種は、人間族を駆逐することに決めたそうです」

 そして戦争は始まった。

 神と人間による、戦争とも呼べない虐殺の始まりだ。しかし、

「……でも、その一方的な虐殺も長く続かなかった」

「神殺し、か」

 頷く。

「神殺し……『聖人』と呼ばれる人が創り上げた、神を喰らう魔の武装」

「『聖人』……?」

「名前が残ってないんです。史実には『聖人』としか……続けます」

「あぁ」

「そして『聖人』による反抗が開始されました。彼……彼女かもしれませんが、ともかく『聖人』は単身で神の軍勢に立ち向かったそうです。

 そのときの『聖人』は人間族にとっての英雄でした。……そして、どんな世界でもそういうのを妬み恨めしく思う者がいて。

 そんなときです。裏神殺しが創られたのは」

 裏神殺しの製作者は『聖人』に反して『禍人』と呼ばれた。

「裏神殺しは、劣化版神殺しとも言えるもので、基本性能や性質も若干劣る程度のものでしかなかったんですが……問題が一つ」

「問題?」

「はい。『禍人』は『聖人』と違って自分が使うのではなく他者が使うことを前提に創りました。それがそのシステムの現れです。

 神殺しよりも使いやすいものを創り人の注目を得ようとした結果らしいんですが……これを神に奪われたんです」

 ……裏神殺しは神殺しの盗作であり、しかも使いやすさを追求したために誰であろうと使えるシステムを導入した。

 が、それが仇となった。

「神に? だが盗作による劣化品とはいえ神殺しだろう? 神が持てるのか?」

「いえ。神に操られた人間に、です」

「……なるほど、そうきたか」

 最初から神殺しを纏った『聖人』は神による操作を受け付けなかった。そして神殺しは『聖人』にしか使用できない。

 が、誰にでも使用できるようにしてしまった裏神殺しの場合は、最初に手に取った者が所有者となってしまう。……それがたとえ神に操られているだけの人間族であろうと、だ。

「だから『禍人』か」

「敵である勢力を増徴させた結果、なんでしょうね。相手が人間だったとしても神殺しはかなりの威力を誇りますから。……まぁ、それは多分皆さんの方がわかっていると思いますけど」

 ともかく、と呟き、

「ここで人はまた窮地に立たされてしまいます。そこで人間族が考えたのが神殺しの量産化でした。

 裏神殺しのように誰もが扱えるのではなく、特定の人物にのみ使うことができ、かつ使いやすさを突き詰めたタイプを」

「それが……」

「そう。なのはの持つレイジングハートを初めとした、量産を前提とした神殺しの試作型……試作量産型神殺し。別名、インテリジェントデバイス」

 なのはがその台詞に、首から吊るしたレイジングハートを見下ろした。

「……でも、これも失敗に終わるんです」

 神に利用されないために導入した、神殺しの主選択システム。だが、これにより即戦力が生み出されないというネックに行き当たった。

 性能は十分。神殺し特有の意思の植え付けも完璧だったものの、だからこそ使い手がなかなか現れなかったのだ。

「結局、正式採用の量産型は裏神殺し同様、主の選択システムを排除しました。その代わり神殺しの意思も失くし、ただの補助デバイスとして……仮に奪われてもさほど脅威にならない程度に抑えたそうです。それが量産型神殺し。通称、ストレージデバイスです」

「なんとも本末転倒な話だな」

「はい。ですがこれを軽んじて神は特に警戒を持たなかったようですが……これが本格的に量産ラインに入ると神との戦いは一気に拮抗しました」

「拮抗? なぜ?」

「……時を同じくして、二つの技術が人間族に繁栄したからです」

 二つの技術。それは、

「『魔術』と『呪具』です」

「!」

「どのようにしてこれら二つの技術が広まったかは知りません。『聖人』のような人物がいたのか、はたまた別の要因があったのか……。

 ともかく呪具は神殺しとは別のスタンスで強力な武器となり、また魔術は神殺しの補助により効力を増加するとあって人間族は勢いをつけました。

 そしてその勢いをさらに加速させるように、人間族の側につく神も現れ始めました」

「なに……?」

「まぁ、正確に言うなら最初から人間族との争いに反対していた神、と言うべきかもしれません。

 また同じ過ちを犯すとは限らないからしばらくは様子を見るべきだ、とずっと主張し続けていた神もいたんです。

 それまでは同族殺しを恐れて傍観を決めていましたが、ここでようやく腰を上げ人間の側についたんです。

 ……ちなみに余談ですが、このとき神と結ばれ子を育んだ人間族がいました。これが第三星界時代にて神族と呼ばれる種族の真相です」

 それを証明するように、スノウ王国には龍神と人が結びつくまでの伝説が残っている。それもこの一つだ、とユーノは説明した。

「神の勢力は二分化され、戦局は徐々に人間側が優勢になっていきました。

 人間の側に着いた神はアーティマやガヴェウスなどを初めとした神々、人間の敵でい続けたのはウィツァルネミテアなどを初めとした神々。

 戦いは熾烈を極めたそうですが、それでも最終的には敵であった神を倒すか封印するかして、戦争は終わったそうです」

水の神(アーティマ)火の神(ガヴェウス)、か。

 ……つまり、いま人間族が得ている魔術の恩恵はそのときのものか。なるほど、だとすれば古代魔術が神の力を借りない理由も頷ける」

 即ち古代魔術とは、まだ神と協力する前……先程ユーノが説明した呪具と同じ時期に出来たもので、いま使われている魔術は神の協力を得た後のもの、ということなのだろう。

「そうです。僕たちのように事情を知る者たちは、古代魔術やなのはのレイジングハートに組み込まれた魔術を第二星界式魔術、いま使われている神の力を借りた魔術を第三星界式魔術、と呼んでます」

「なるほどな。……神殺し一つの話でここまでいろいろなことがわかるとは」

「第二星界時代の技術や遺産は神殺しや魔術を初め、どのようなものにも通じるものですからね。……他に何か聞きたいことは?」

 祐一としては特にもう質問はない。むしろ十分すぎるほどの情報を手に入れた。

 しかしそこで挙手をする人物がいた。

「あの、質問良いかな?」

 神殺しの使い手として呼ばれた月宮あゆだ。

「ようするにボクたちの持つこの神殺しってその『聖人』って人が一人で使ってたんだよね?」

「そうですね」

「でも、その人どうやって十四もの武器を使ってたんだろう? 武器なら一つでも良い気がするんだけど」

 あ、と誰もがその場で固まった。

 誰もこれまで気付かなかったが、あゆの疑問は単純なようでいて、案外的を射ていた。

 他の神殺しと違い、純正の神殺しは『聖人』一人にしか扱えない代物。ならば何故十四もの武器が存在するのか。

 いや、そもそも『聖人』しか使えないはずの神殺しがどうしていまは他の者に使えるようになっているのか。

 その疑問を受けたユーノは一度頷き、なのはへ振り向いた。

「なのは、レイジングハートを起動してもらえないかな?」

「え……? う、うん」

 首を傾げつつ、なのははレイジングハートをギュッと握り、

「レイジングハート、お願い」

Stand by ready.set up.

 瞬間、レイジングハートから光が放たれ謁見の間を照らし上げる。

 そして一瞬の後、視界が再び元に戻る頃にはバリアジャケットを着込み、杖となったレイジングハートを持ったなのはの姿がそこにはあった。

 祐一を初め神殺し所持者たちが感嘆の息を吐く。その形態は、明らかに純正神殺しのそれと異なっていたからだ。

「なにか気付くことはありませんか?」

「すっごく可愛い!」

「い、いや、そうじゃなく……」

 あゆの即答にユーノは困った表情を浮かべ、祐一を見た。

 先程からの祐一を見ていれば、この人物がどれだけ頭が回る人物かは嫌でもわかる。だからこそ、ユーノの問いかけの意味も理解するだろう。

 そして祐一から放たれた言葉は、まさにユーノの期待したものだった。

「服装、か」

「はい、そうです」

 試作量産型神殺しは、前述のように『神殺しの模倣』である。

 しかし、だというのであれば。

 試作量産型神殺しのこのバリアジャケット。これは一体なんなのか、という疑問が浮上する。

 純正神殺しには『盾』こそ存在するが『鎧』というものは存在しないからだ。

 が、矛盾なしにこれを考えるとするならば、行き当たる答えは一つしかない。

「まさか神殺しとは――」

「はい。『聖人』の創った神殺しとは……どのような(、、、、、)武器にも(、、、、)変化を遂げる(、、、、、、)たった一つの鎧(、、、、、、、)なんです」

 驚愕に誰もの動きが止まる。

「神殺しは主を選択する。『聖人』が死ねば、自動的にまた新たな主を神殺し自らが選択する。そのように『聖人』が創ったんです。

 でも『聖人』は一人の人間が強力な力を手にすることを恐れた。明確な敵がいるときは良いけれど、それが消えれば争いの種になりかねないと。

 神々との戦争が終結に向かう頃、もはや限界だった『聖人』は最後の力を持って神殺しをそれぞれの武器の形態に分散、封印した。

 そしてこれを悪意ある者の手に渡らないようにと管理を任されたのが……」

「お前たち、スクライアの一族……というわけか」

 頷くユーノ。

 なんとも深い話だ。神殺し、神との戦い、魔術や呪具の起源。神族の血脈。それら全てが一つの話に集約しているのだから。

 そして、

「どういうわけか世界は再び崩壊し……そして第三星界時代に入ってもなお、お前たちは先祖の役目を背負い続けているわけか」

「それが僕たちスクライアの使命ですから」

 そう言ってユーノは苦笑気味に笑った。祐一の見る限り初めての笑みだった。

「これだけ聞ければもう十分だ。いろいろと面白い話も聞けたしな。

 ともかく、だ。お前はお前が持っている神殺しを狙われて、戦いとなったわけだ」

「はい」

「ならお前、これからどうするんだ?」

「え……?」

「先程のお前の話じゃ一族の者はやられたんだろう? 死んではいないという話だが……戻るのか?」

 いえ、とユーノは首を横に振りやや俯いて、

「生きていることは嬉しいですけど……戻ったら結局同じ末路になるでしょう。だから僕は戻れません」

「あ、それじゃあわたしの家に来ないかな?」

 横からそう言ってきたのは、

「な、なのは?」

「大丈夫! お父さんもお母さんもちゃんと理由を説明したら許してくれるから」

「でも……」

「いや、それは駄目だな」

 しかしその提案を祐一は却下する。

「ユーノが狙われているとわかっているのに、わざわざ住宅街に住まわせるわけにもいかない。

 仮にそこで襲われたら被害はとんでもないものになる」

「あ、そっか……」

「大丈夫だよ、なのは。僕はすぐにこの国を出るから――」

「いや、それも駄目だ」

「え?」

「神殺しが狙われているという状況で、狙われているお前をのこのこ国外に出せるか。その相手がどのような企みを持っているか知らないが、空間跳躍を遠距離から発動できるような強力な者に神殺しが渡れば、それこそお前たちの懸念していたことになるぞ」

「それは、そうですが……。でも、それじゃあ――」

「この王城に住むと良い」

 ユーノが一瞬固まる。祐一が何を言ったのかを数秒掛けて理解し、慌てたように手を振って、

「え……? いや、でも僕は……!」

「わかってる。スクライアの一族として、どこかの国や組織に加担はできない。そういうことだろう?」

「あ……はい。そうです」

「別に神殺しを譲渡してくれだの軍に入ってくれなど言うつもりはない。ただそうしてくれた方がこちらとしても守りやすいだけだ。

 それに、なのはもお前と離れるのは寂しそうだ」

「え……?」

 言われ振り向くユーノに、なのはは笑顔のまま近付いてその手を握り、

「そうだよユーノくん! せっかくお友達になれたのに、いきなりお別れなんて嫌だよ。それに……レイジングハートのこととかもあるし」

「いや、でも……僕は……それでも……」

「国に対し恩を作るようなこともしたくない、か。……案外頑固だな、ユーノ」

「なっ!? た、ただ僕はスクライアとして……!」

「わかってるわかってる、皆まで言うな。ならばこうしよう」

 祐一は人差し指を立て、こんな提案をした。

「ユーノ。お前にはこの城の宝物庫、並びに書物庫の整理をしてもらおう。衣食住はその報酬だ。

 仕事に対する報酬となれば等価交換、ギブアンドテイクだ。借りも貸しもない。

 ユーノは一人スクライアとして神殺しを守るために、働いて生活を営むわけだ。……まさかどこの国でも働けないとは言わないよな?」

「そんな屁理屈って……」

 げんなりと呟くユーノに、祐一は指を回しながら悪戯っぽく微笑む。

「屁理屈というのはな、ユーノ。理屈で抜け穴を押し通ることを言う。つまりこれは理に適ったことだ」

「それも理屈って言うんじゃ。……はぁ、相沢陛下には負けました」

 大きく息を吐き、そして顔を上げたユーノの表情は諦めに似た苦笑が広がっていて、

「……わかりました。それじゃあ僕はスクライアの使命を守るために、しばらくここで働かせてもらうことにします」

「あぁ、そうすると良い」

「わぁ……! 良かったね、ユーノくん!」

 手を取り、自分のことのように喜ぶなのは。それを見てユーノもまた表情を綻ばせ、笑った。

「これからもよろしくね、ユーノくん!」

「うん、僕の方こそ。……なのは」

 こうしてまた、王城に住む人間が増えたのだった。

 

 

 

 あとがき

 えー、ども神無月です。

 というわけでやっっっっっっっぱり長くなった百四章でございました。

 今回のメインはやはり神殺しを筆頭に第二星界時代に関するお話でしょう。佐祐理&舞なんかのバトルはいわばおまけ(ぇ

 神魔として比較的重要な話が盛り込まれた今回。いろいろな謎が明かされたと思います。

 もちろんまだ、『ユーノは他にも神殺しを持っているのか』とか『第二星界時代に魔族はどうしてたのか』とか『第二星界時代はどうして滅んだのか』などの謎も残されていますが、それらも追々出てきます。今回は長くなったんではしょった部分もありますがw

 まぁ今回の話からわかるように、ユーノ=スクライアは神魔において重要なポジションとなる人物です。なんせ歴史に詳しいから。

 とはいえ、まぁ神殺し関連の話はひとまずこれにて閉幕。次回からはまた本来のシナリオに戻ります。

 次回は『明かされた狙い』。……あぁ、いよいよキー大陸編も終盤ですね。

 なんてったってあと二回の戦いで終わりですからね!(何

 まぁ、二回のうち一回は最終決戦になるので十話以上使う予定なんですが!(ぉ

 とか言いつつ、今回はこの辺で。

 ではでは〜。

 ……あ、そうそう。ちなみに舞&佐祐理の合体攻撃『雷皇の閃』ですが、読みは「らいおう」ではなく「らいこう」です。一応w

 

 

 

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