Episode ]]Z

         【決断の時】

 

 氷上シュンはアクシズ内の一室にてベッドで仰向けになっていた。

 彼の右手には小型端末。映る情報を目で追って行きながら、小さく息を吐く。

「新型MS三機に、新造戦艦一隻が強奪・・・。そして首謀者はあの宮沢有紀寧・・・ね。

 まぁ、ある意味では予想通りな展開だけど。僕にとっても・・・霧島聖にとっても」

 嘲笑を浮かべ、シュンは身を起こす。そして立ち上がろうとして、

「―――」

 動きを止めた。

 この部屋へと近付いてくる気配があったからだ。しかもその気配は、シュンのよく知る者であり・・・、

「入ってくれば良いよ」

 扉のすぐ向こうにまで近付いた相手が小さく驚く気配を感じる。

 それは気付かれた驚きではないだろう。向こうとてニュータイプ。こちらが気付かないなんて思うわけがない。

 驚いたのは・・・シュンが何も“その矛盾”を言及しないことだろう。

「どうしたの? 入ってきなよ」

 促す。そうすると扉が横にスライドし、入ってきたのは・・・志乃さいかだ。

 にこにこと笑顔を浮かべるシュンとは対照的に、さいかはどこか怯えるような、しかしそれを必死に見せないと努力しているような、そんな表情だ。

「やぁ、志乃さいか」

「どうして―――」

「どうして、月に行ったはずの君がここにいるのに驚かないのか、って?」

「・・・・・・」

 押し黙るさいか。

 つまりはそういうことだ。

 彼女は数日前から諸事情で月のアナハイムに向かった・・・ことになっている。そしてそれが本当であるならば、いまアクシズにいるのはどう考えてもおかしい。

 だがシュンは笑みを崩さないまま小さく腕を組み、

「ま、これくらいは予想できるさ。つまり・・・月に行ったという『志乃さいか』は君じゃない。あれは『志乃さいか』のフリをした『志乃まいか』・・・だろ?」

 さいかは無言のままだ。だが、つまりそれは肯定の証。

「そしてその『志乃さいか』が『志乃まいか』だと気付かれぬように、偽の『志乃さいか』が月に着くまでには偽の『志乃まいか』も必要になる。

 だから、ここ数日の間牢にいたのは『志乃まいか』のフリをした・・・君なんだろう?」

 これも無言。シュンは小さく笑い、

「ははっ。うん、すごいね。君の妹に対する愛情は。・・・でも、その妹はなぜか君を殺したいほど憎んでる。なぜだろうね?」

「・・・どうせあなたのことです。もう全て・・・わかっているのでしょう?」

「前も言ったけど、君は僕を買い被りすぎちゃいないかい? 僕はなにもかもを知っている神様でもなんでもない」

「そうでしょうか。・・・少なくとも、この戦争の真意を本当の意味で理解しているのはあなただけだと思いますが?」

 ピクリ、とシュンの眉が一瞬だけ跳ね上がる。

「・・・なるほど。どうやら君も霧島聖の企みに気付いたようだね?」

「はい。それがまいかを逃がす条件でしたから」

 言って、さいかは手元から小型端末を取り出し、それを数度操作してシュンに放った。

 それをシュンは受け取り、眺める。

「なるほど。君が志乃まいかを逃がすために出した条件とは・・・」

「はい。あのカンナヅキとキサラギという艦に乗っているクルー全員の生い立ちや経歴のデータです」

 さいかは目を細め、

「相沢、霧島、一ノ瀬。・・・あの三つの苗字が揃っています。そして苗字こそ違いますが、生い立ちを見るに・・・真のイヴまでいます」

「我らの母なる存在、真のイヴ・・・か。うん、多分・・・これは間違いないだろうね」

「最初はどうでしたか知りませんが・・・、おそらくもう霧島聖もこれには気付いているでしょう」

「だろうね。彼女の行動も活発化しているし」

 シュンは苦笑を浮かべる。

「・・・で、君はこれを知ってこれからどうするの?」

「・・・・・・」

「今頃は『志乃まいか』がいなくなって兵たちも驚き始めてるころだよ。そして君の妹ももう連邦に着く頃かな?

 それら全てがばれるのも時間の問題だ。もうネオジオンに君がいる場所はない」

「・・・でも、わたしは連邦に行く気はありません。わたしは・・・まいかに殺されなければいけないのですから」

「それが君なりの謝罪、っていうやつかい? いや、それは優しさかな?」

「・・・やっぱり知っているじゃないですか」

「おっとっと」

 笑いながら口元を手で押さえるシュン。

「すまないね。これが僕の性分で。・・・ま、その代わりと言っちゃなんだけど、一つ良いことを教えてあげよう」

 首を傾げるさいかに、シュンは小型端末を返しながら、

「近々ネオジオンが二分化する。ハマーン派とグレミー派に、ね」

「!」

「霧島聖はグレミー派だ。僕もそっちに行こうと思ってる。

 だから君もこっちへ来ると良い。そうすれがネオジオンにいられるし、・・・君の妹とも戦えるよ」

 小型端末を受け取り、さいかは考え込むように視線を下げる。

 シュンはベッドから立ち上がり、そんなさいかの横を通り過ぎて扉へと向かう。

「ま、考えておけばいいさ。出歩けないだろうから、この部屋にいて良いよ」

「氷上シュン」

 シュンの歩が扉の前で止まる。

 さいかがその背を振り返り、

「霧島聖はともかくとして・・・あなたはいったい何を考えているのです?」

「・・・んー」

 シュンは肩越しに振り返り、

「さぁ、なんだろうね?」

 ただ愉快気に笑った。

 

 

 

 一方、その頃の地球。

 そこではおそらくアクシズ以上の混迷さが渦を巻いていた。

 

 

「―――なんですか、これはっ!」

 伊吹公子は叫びと共にその書類を机に叩きつけた。

「『貴国は連邦の技術であるカンナヅキ級一番艦カンナヅキ、ならびに三番艦キサラギを勝手に回収した疑いがある。

 これに異を唱えるのであれば政権を放棄し、また武装を解除して連邦の監査を受けること。

 これを拒否する場合は、技術強奪を肯定したこととみなし、連邦は武力をもって対峙するものとする』」

 会議室に集まっていた他の首長が手元の書類を朗読し、ため息と共に机に放った。

「見え透いた文書ですな」

「実際こちらにはカンナヅキとキサラギがありますし。それで事実を述べても連邦は認めますまい。

 それを口実にイブキを良いように扱うでのしょう」

「かと言っていまからカンナヅキとキサラギを国から出そうとしても遅い。既に連邦の艦隊はすぐそこまで来ている・・・」

「それを考えてのことでしょう。とはいえ、この艦隊の規模はどう考えても戦闘用でしょうが・・・」

「全てを否定するのならそれも良し。ただ方法が変わるだけ・・・ということなんでしょうね、連邦は」

 くっ、と公子は歯噛みする。いずれ連邦はなにかしらのアクションは取ってくると思っていたが、まさかこうも直接的な行動を取るとは・・・。

 いや、ネオジオン勢力が地上から消え去ったいまだからこそ、悠長なことは言っていられないのかもしれない。連邦は。

「・・・しかし、そう考えている暇もないですな。先程述べられたように、既に連邦艦隊はすぐそこにまで迫ってきている」

「連邦が我が国の領海に入るまでが・・・限界でしょう」

「それまでに決めなくてはいけない。どうするべきかを」

「しかし・・・この状況でいったいどうしろと?」

 首長たちのざわめきが飛び交う中、会議室の扉が開き二人の人物が入ってきた。

 皆が視線を集める先、そこにいるのは・・・相沢祐一と一ノ瀬ことみだ。

「相沢さん・・・。一ノ瀬さん・・・」

「あの・・・」

 二人は、沈痛な面持ちで会議室に入室して来た。

 きっとこの状況への申し訳なさがあるのだろう。自分たちがここに来なければ・・・、と。そう思っているに違いない。

 だが、公子はゆっくりと首を横に振った。

「違います。違いますよ」

 二人の顔がこちらを向く。それを見て公子は小さく笑みを・・・どこか諦めに近い笑みを携え、

「確かに今回のこれはカンナヅキとキサラギがここにあることを見越しての通告でしょう。

 ですが、連邦ははなからイブキを良く思ってはいなかった。・・・結局、カンナヅキがなかったらなかったで他の方法を取っていたに過ぎません。

 そういうことなのです。だから」

 最後の方は失笑に近かった。それを自覚しながらも、しかしこれから起こることに変化などないこともわかっている。

 それに、目の前で痛ましい表情を浮かべている二人を見ていれば、そうしてはいられないとも思う。

「・・・あなたたちはこの一ヶ月、確かにイブキの人間でした。そして私はそのイブキの代表なのです。

 だから私は・・・いえ、ここにいる他のどの者たちもあなたたちを攻めたりはしませんし・・・あのときの我々の行動を悔いたりもしません」

「代表・・・」

「・・・なのでどうぞ、そんな顔をなさらないでください」

 微笑み、そして公子は瞼を閉じ、小さく息を吸って―――吐いた。

 これからすること。しようとすること。正しいのか、正しくないのか・・・。それは、こうしていてもわからない。

 だが、迷ってなどいられない。

 自分は一国の代表なのだ。自分が迷えば、それは全ての者の迷いとなる。

 ―――正しかったのか正しくなかったかなど、そんなものは後世の評論家にでも任せましょう。

 いまはその後世へ進むであろう者たちを考えて、そして自分たちの進むべき道を迷うことなく進むこと。

 瞼を開ける。決意を秘め、公子は強い口調で言い放つ。

「国民に避難を呼びかけて、巡洋艦の三割をそちらへ回してください。

 その他の巡洋艦、ならびに戦艦は連邦の進行方向へ防衛ラインを生成し、待機させておいてください」

「代表!?」

「まさか・・・」

 首長、そして祐一たちの表情が強張る。皆、もう公子が何をしようとしているのか理解していた。

 自分に集まる多くの視線。しかし公子はそれに怯むことなく、威厳を持って言葉を紡ぐ。

「たとえこの場で圧力に屈し、いまを凌いでも、連邦の支配下に置かれる以上矛先が変わるだけにすぎません。

 陣営が変わり、戦う敵が変わるだけ・・・。そのような戦いを我々はしてはいけないのです。

 ならば・・・ならばその意思をもって相対するだけです。下がらず、屈さず、胸を張りましょう。それこそ・・・イブキです」

 しんと、静寂に飲み込まれた会議室を見渡し、公子は大きく声を張った。

「なにをしているのです! 連邦は待ってはくれないのですよ!」

「「「「は、はい!」」」」

 一喝と同時、首長たちが慌しく動き始めた。各々自らがすべきこと、行くべき場所へと走って行く。

 そんな首長たちを眺めていることしかできない祐一たちは、視線に気付き前を見た。

 公子がいる。そして公子は笑みを浮かべ、

「あなたたちは、あなたたちの思うべきことをしてください」

 そうとだけ言い残し、また公子も会議室を後にしていった。

 残された祐一とことみは互いの顔を見やる。

 何も言葉にせず数十秒が過ぎ・・・先に口を開いたのは祐一だった。

 もう誰もいなくなった会議室、その壁に背を預け、

「・・・まさか、イブキが連邦と戦うことになるとはな」

「意外だった?」

 問いに、しかし祐一は躊躇いながらも首を横に振る。

 まさか、などと言ったが・・・大方こういうことになるだろうとは想像ついていた。ネオジオンがいないいま、連邦のすることなどそれこそ限られているのだから・・・。

「・・・どうするの?」

 ことみが祐一のすぐ隣に、同じように背を預けた。それを横目に、いまの言葉を反芻する。

 どうするか。

 ・・・どうしなければいけないのだろう?

 それは―――、

「わからない」

 そう、わからない。それが実際の言葉だ。それしか思い浮かばないのだから。

「うん。わたしも・・・わからない」

 でも、と彼女は続け、

「・・・でも、イブキが黙って焼かれるのを・・・見たくはない」

 それは祐一も同感だった。

 さっき公子はいった。祐一たちは確かに一ヶ月の間イブキの住民だったと。

 それは、こっちだって同じ思いなのだ。だからこそ、こういう状況になってしまったことが悔しいし・・・焼かれたくなどない。

 ならば・・・、

「やるべきことなんてわからない。でも・・・やりたいことがある」

 ことみがうん、と頷いた。

 だから祐一も、・・・小さな笑みを浮かべて頷いた。

 弱々しいが・・・最近では随分と懐かしく笑った。

 

 

 

 カンナヅキの格納庫。そこにいま、カンナヅキとキサラギのクルー、パイロット。そのほとんどが揃っていた。

 全員、ではない。風子や陽平がそこには見受けられなかった。

 とはいえ、探している余裕はない。

 何を言われるのかと怪訝そうな表情を浮かべているクルーたちの前に、祐一が一歩を踏み出し、口を開く。

「・・・現在、このイブキに向けて連邦艦隊が進行中だ」

 ざわ、とクルーたちの間にどよめきが走る。

 それも仕方ないことだろうと思い、祐一はそのどよめきに声がかき消されないように少し声を張り、

「カンナヅキ、およびキサラギ。連邦の技術をイブキが勝手に回収したと難癖を付けてきたからだ。

 そして、それを理由に武装解除を言い渡してきた。監査をするそうだ。

 ・・・とはいえ、そんなものは建前だろう。どういうことにしろ、なにかと文句を付けてイブキを牛耳ろうという魂胆見え見えだ」

 皆、祐一と同じ思いなのだろう。苦虫を潰したような表情を浮かべている。

「これに対しイブキは異を唱えることにした。既に住民には避難命令が出され、戦力も沿岸地帯に展開中である。

 ・・・とはいえ、戦うかどうかは決まってない。最後の最後まで交渉は諦めないとのことだが・・・まぁ、まず無理だろう」

 重い静寂が格納庫を包む。

 そんな皆を見渡し、祐一は凛とした、そして強い言葉を投げかける。

「そして、俺たちだ。俺たちはいま、誰に命令される立場ではなく、また連邦でもない。・・・死んだことになっているしな。

 だから、俺たちがすべきことなどない。俺たちは、俺たちが思ったことを行動できる立場にある。

 だから、逃げたって良い。残ったって良い。そして・・・イブキのために連邦と戦ったって良い。全て、自由だ。

 攻めもしない。強制もしない。好きなようにしてくれ」

 あっさりとした物言いに、クルーたちが動揺しているのがわかる。

 だが、これで良いのだ。全ては、自らが決めるべきなのだから。だから、

「・・・俺は、残る。一ヶ月という短い時間ではあったが、俺は確かにイブキの住人だった。

 だから、イブキが傲慢な、不条理な理由で焼かれるのはごめんだ。だから・・・残って、戦う」

 強い意思が込められた言葉だった。その言葉に、クルーたちは一様に耳を傾けている。

「だから皆も考えてくれ。

 去るんだったら、基地を出て南に行けば避難用の巡洋艦が待機している。

 残って戦うんだったら・・・ここにまた集まってくれ。連邦艦隊が領海に迫るのはおおよそあと四時間後だ。そのときに、ここへ」

 小さく息を吐く。そうして祐一は改めて皆を見渡し、

「・・・きっとここでお別れになるだろう奴もいるだろう。だから先に言っておく。・・・いままで、ありがとう」

 深く頭を垂らす祐一を、クルーたちは万感の思いで眺めていたのだった。

 

 

 

 朋也は内心どうするかは既に決めていた。

 自分も残る。残って戦おう、と。

 ・・・きっと、意味することは祐一やことみとは違うだろうが。

 祐一やことみは、戦い自体に迷っている。ただ命令されるがままに敵を討ち、しかし果たしてそれで本当に平和になるのか、と。

 わかる。それは朋也も同じことだからだ。

 そしてその答えを、いま二人はこの戦いを通して知ろうとしている。・・・意識してか無意識なのかは知らないが、傍から見てればそう見えた。

 だが、自分はなにもそこまで崇高な物を考えを持って戦おうと決めたわけじゃない。

 ただ、守りたいと。・・・あのとき、コロニー落としのとき守れなかった命の分だけ守ろうと、そう思っただけだ。

 ことみや栞、キサラギのクルー。そして共に戦ったカンナヅキのクルー。そして短い間だが過ごしたこのイブキに住む人たちを。

 ・・・もともと、それほど連邦に肩入れしていたわけじゃない自分だ。きっと、皆ほど躊躇いもないだろう。

「だからって、殺したいわけじゃないがな」

 ただ憎しみを持って戦えば・・・それはきっと連邦やネオジオンと同じことになる。

 それでは駄目なのだ。意味がない。

「・・・それが一番難しいんだよな」

 憎しみに駆られた戦いは容易だ。そして、命令に従うだけの戦いも。

 けれど、そのどちらでもない戦いをするのだ。それはきっと、想像以上に大変だろう。

「・・・ま、なるようになるか」

 呟きながら、朋也は目指していた場所に辿り着いた。

 イブキ北東。基地からも近いこのマンションのとある一室。その扉の前に立ち、ノックをする。住民に聞こえるように、強く。

「俺だ。岡崎朋也だ」

 だが、返事はない。・・・それは、そう、この一ヶ月の間ずっと変わらないこと。

「・・・春原」

 部屋の主の名を呼ぶ。しかし・・・結果は同じだ。

 小さく嘆息一つ。いつもならここで引き下がるが、今日はそうも言ってはいられない。

 もう一度だけノックし、朋也は口を開く。

「そのままでも良い。聞いてくれ。・・・今日、これからこのイブキに連邦が攻めて来る」

 ガタン、と何か物音が扉の向こうで聞こえた。どうやら声は届いているらしい。それを確信し、朋也は続ける。

「まぁ、連邦は上手い口上をたれてはいるが、結局のところイブキをどうにかしたい、というのが本音だろう。

 そしてイブキはそんな連邦に首を縦に振らなかった。・・・このままいけばあと四時間後に連邦とイブキの戦闘が開始される。

 そうならなければそれで良いが・・・、もしそうなったら、俺は戦おうと思う。・・・連邦と」

 答えはない。だが、陽平と長い付き合いの朋也にはなんとなくわかっていた。陽平がかなり動揺しているであろうことは。

「祐一やことみはこう言った。好きなようにしてくれ、と。・・・避難しても良い。残って戦っても良い。命令する者はない。自分で考えて動け、とな。

 だから俺は戦う。それを言いにきた。

 ・・・お前も、好きにしろ。避難するのも良い。戦うのも良い。連邦に戻るのも良いさ。なんだったら、ここに残るのも良い。

 自分で決めて、そうして生きてくれ。・・・あまり、考える時間もないがな」

 言うことは言った。そうして立ち去ろうとして、

「ま、待てよ!」

 後方で扉の開く音と、久しぶりに聞く声が耳に届いた。

「お前・・・お前本当に連邦と戦うのかよ!」

 振り向きはしない。なんとなくその方が良いだろうと思ったからだ。

「あぁ、本当だ」

「・・・じゃあ、じゃあお前! 渚ちゃんに銃を向けられるのかよ!」

「・・・いや」

「じゃあ!」

「敵だからって全員撃つ必要はないだろ。そういうことだ」

 なっ、と陽平の声が喉に詰まる。それに合わせるようにして朋也は半身をずらしてわずかに振り返り、

「戦争をするわけじゃない。敵を殺したいわけでもない。・・・俺は、俺の守りたいもののために戦う。

 誰に命じられるわけでもないということは・・・そういう戦い方だってできるってことだろ?」

「・・・お前」

「春原。俺たちはいまそういうとこに立ってるんだ。だからお前も選べよ。お前の頭で・・・」

 言うだけ言って朋也はそこから去る。

 言った通り、これを考えるのは陽平自身なのだから・・・。

 

 

 

 イブキの領海にいよいよ連邦艦隊は迫っていた。

 その艦数、およそ三十隻。先頭にはラー・カイラムを据え、後方にはカンナヅキ級の新型艦まで数隻見え隠れする。

 誰もが、その光景を見てこう思うだろう。連邦は本気だ、と。

 その軍列の後方、カンナヅキ級数隻の先頭を行くのは、二番艦ムツキである。

「・・・・・・」

 その艦長である北川潤は、視線の先、水平線上に浮かぶ島を遠くに見つめ、今回の作戦について考えていた。

 今回の作戦。潤としてはどうにも納得がいかないというか・・・おかしいと感じる部分がある。

 イブキがカンナヅキとキサラギを勝手に回収し、それを監査する。もしもこれを拒否した場合は、武力を持ってこれを打倒する。

 ―――あまりに辻褄が合わなくて、奇妙な物言いだよな。

 そもそも、イブキほどの技術力を持つ国が、わざわざこうなるかもしれない危険を冒してまでカンナヅキなどを回収する意味があるだろうか?

 そして、監査を拒否したからといって、れっきとした国家をそんな理由で武力行使するのもおかしい。

 ―――連邦はイブキをどうにかしたい?

 そう考えるのが一番妥当だろう。そうならば、このタイミングで、というのも頷ける。

「・・・ま、俺には関係ないことか」

 自分はいくら艦長とはいえ軍にとっては一介の兵士に過ぎない。なら余計な事は考えず上の命令に従っていれば良いだろう。

「艦長さん。そろそろですよ?」

「・・・わかってます」

 声は横から。副官席からだ。

 そこには膝を組んで、偉そうな笑みを浮かべた男が座っている。・・・いや、実際偉いわけだが。 

 その男の名は久瀬隆之。

 いったいどういうわけか、隆之は潤を指名して、この艦に座ったのだ。

 理由を聞いても答えてもらえないだろうと思って聞いてはいない。だが、軍人ではないのに戦場にいても良いのだろうか?

 なんでも私設の部隊を持っていて、もしこれからイブキと戦闘するようなことになれば、それをテストすると言う。

 つまりは、この人物にとっては戦いが起こった方が良いと・・・そういうことなのだろう。

「艦長。先頭集団がイブキ領海の境界線にまで到達しました」

 オペレーターの声に我に返った。意識を戻し、指示を出す。

「あぁ。電文を送れ」

「了解」

 電文など送らずとも、ここまで近づけば向こうとて気付いているだろう。こんなものは、形式的なものに過ぎない。

 ・・・まぁ、答えなど見えているだろう。あちらはああして沿岸に部隊を展開しているのだ。屈するとは思えない。

 そして連邦の上層部も姿勢を崩すつもりはない。ならば・・・結局は決まっていることだ。

「電文の返信を確認」

「読んでくれ」

「『要求は不当なものであり、これに従うことはできない。このまま早急に帰られたし。

 もし、そちらの言う通り武力をもってこれを通すと言うのなら、こちらも防衛を取らせてもらう』・・・だそうです」

 それを聞いて、潤はだろうな、と頷いた。そういうことになるだろう、と。

「くくっ。さすがはイブキの代表、伊吹公子さんですね。期待を裏切らない方だ」

 隣の隆之はよほどその返答にご満悦のようで、拍手までしている。

「では、艦長さん? 始めましょうか」

 投げかけられた言葉に、潤はただ頷くしかない。

「先頭の艦隊・・・ラー・カイラムの古河少将に打電。突入してください、とな」

「了解」

「先頭艦隊進軍後、我らも続く。後方の艦隊に打電しつつ、微速前進! MS部隊も発進させろ!」

 

 

 ムツキが動く。

 それを振動から感じた、広瀬真希は、コクピットの中で不適な笑みを浮かべた。

 最近は移動移動で、しかもろくな戦闘もなく面白味がなかった。だが、相手があのイブキだというのなら、それなりに楽しめそうだ。

「新しい私の力・・・見せてあげましょう?」

 真希の乗るMSはSガンダム。しかもキサラギで朋也が乗っていたSガンダムとは違い、オリジナルと同じALICEシステムを搭載しているのだ。

 早く試したくて仕方ない。

 だから真希はすぐさまカタパルトに自らの機体を接続する。

「観鈴! しっかりとついて来なさいよ!」

『う、うん・・・』

 真希の小隊で副長をすることになった観鈴が通信越しに返事をする。が、その表情はどこか曇っていた。

 なにかいろいろと考えているのだろう。

 ―――馬鹿な子。

 そんなもの、一兵士が考えても意味のないことなのに。一体何を考えているのか。

 まぁいい、と真希は嘆息する。それでも観鈴が使えることに変わりはないのだから。

「広瀬隊、広瀬真希よ。Sガンダム、出るわ!」

 シグナルが赤から青へ。カタパルトの鉄の擦れる音が続き、Sガンダムは海へと放たれる。

 続いて発射されたSFSのフライングアーマー改に機体を接続させ、真希は戦場へと身を向けた。

 

 

 同じくムツキの反対側のカタパルトには、見たこともない三機のガンダムが並べられていた。

 これこそ隆之が実戦テストをしたかった機体だ。

 黒一色で統一させた、悪魔のような機体がまずカタパルトに接続し、飛ぶ。

「さーて、楽しませてくれるかしら。Ωガンダム、名倉友里、いくわよ!」

 さらに深緑で染められた、翼が目立つ機体が続く。

「大気圏内ではフェイダルアローは使えない・・・ですか。仕方ありませんね。Σガンダム、里村茜、出ます」

 そして最後にオレンジ色の、いたるところに砲身を取り付けた機体が、行く。

「リフレクターインコムなんか使えなくたって倒して見せるわ。Δガンダム、沢渡真琴、出るわよ!」

 ムツキのカタパルトから三機のガンダムが射出される。

 茜のΣガンダムは飛行形態へ変形。真琴と友里は遅れて射出されたSFS、フライングアーマー改に搭乗した。

「今度の敵はあいつらか・・・。あいつら、強かったわよね」

「関係ありません。撃てと言われれば撃つだけです」

「ふん。邪魔するやつはみんな殺しちゃえば良いのよ」

 三者三様の呟きをもらし、三機の新型ガンダムはイブキへ突っ込んでいく。

 

 

 後方のムツキから連絡を受け、早苗は誰に聞こえることもないような小さなため息を吐いた。

 これは、どう考えても何かの間違いなのだ。

 早苗はイブキ代表である伊吹公子のことをよく知っている。だから、わかる。彼女はそんな技術強奪なんかをする人物ではない、と。

 公子がこうして艦やMSを展開しているというというのも、きっとそれだけの、なにかしらの理由があるからなのだろう。

 おそらくはこちら側・・・連邦の陰謀。イブキをどうにかしたいと考えているのだろう。それを知り、だからこそ公子は阻止しようとしている。

「・・・私は」

 連邦という檻の中、自分は自由に動く術を持たない。

 いま自分が反抗してしまえば、自分を慕ってくれている連邦の兵士たちが危うい立場になってしまう。連邦も崩れるだろう。

 いっそ崩れてしまえば良いのだろうか?

 だが、それだとネオジオンの侵攻をただ許すことになってしまう。それは、できない。

 なら、このままイブキを攻めるのか? おそらくはなにもしていないであろうイブキを・・・この手で。

「あの・・・艦長?」

 クルーたちが怪訝な表情でこちらを見ている。

 くっ、と呻く。その苦渋の板ばさみに、心を潰されそうにになりながら、

 ―――私は、いまは・・・まだ、ここにいなければならない・・・!

「・・・ラー・カイラムより各艦へ入電。これより我が艦隊はイブキに対して攻撃を開始します」

 その表情には、どこまでも深いやり切れなさが浮かんでいた。

 

 

 ついに始まるのか、と秋生はコクピットでMSの計器をチェックしながら嘆息した。

 伊吹公子は・・・秋生ももちろん知っている。何度も顔を合わせたことはあるし、話をしたことだって一度や二度ではない。

 とても温和で、心根の優しそうな・・・ある種早苗にも似ている女性だった。

 その公子がなんとか建て直したこのイブキという国を攻めなくてはならないと考えると・・・いたたまれない気持ちになってくる。

「・・・くそ」

 だが、だからと言って自分が手を抜いて戦えば、早苗の立ち位置が悪くなってしまう。そうなってしまっては連邦の腐敗は広がる一方だ。

 ならば・・・全力で戦うしかないのだ。

「・・・ちっ」

 久々にタバコでも吸いたい気分になった。そうでもしないとやってられない。

 だが手元にはタバコはない。最近はずっと禁煙をしていたからだ。

「・・・まぁ、俺よりもきつい奴もいるがな」

 思い、その人物の乗るMSに通信を繋げた。

 モニターの向こうでは、落ちた表情ながらも計器のチェックをしっかりとやっている、自らの愛娘が映し出されていた。

「渚・・・。平気か?」

『あ、お父さん。・・・はい、大丈夫です』

 にこりと。傍目に力がないとわかる弱々しい笑み。

 ・・・心配かけないように、無理に笑っているのだろう。それがどれだけ歪で、誰が見てもわかるような崩れた笑みであるとわからずに。

「・・・そうか。なら、いい」

 通信を切る。その配慮を、無駄にするわけにもいかなかった。・・・それが、親というものだろう。

 朋也が死んだと発表されてからの渚は、ずっとあんな風であった。

 閉じこもったりは・・・しなかった。渚は渚なりに考えている。自分が勝手な行動を取れば、母である早苗に迷惑を掛ける、と。

 ・・・そうして、他者の心配をしすぎるくらいにしてしまう渚だからこそ、見ていて痛々しい。

 なんとかしたいとは思うが、こればかりは本人の心の問題だ。肉親であろうと他人であろうと、これには手を出せない。

 だから、ただ信じることにした。それがいまの自分ができる精一杯だと、秋生はそう信じて・・・。

 機体をカタパルトへ移動。開いていくハッチの向こう、広がる水平線を眺め、

「古河秋生だ。アーク・ゾリオン、出るぞ!」

 

 

 

 イブキの沿岸でそれは見えていた。水平線の向こうに浮かぶ数十もの戦艦や巡洋艦から多くのMSが吐き出される光景を。

 それを見て、イブキ側の艦隊も動き出す。

 それに伴い沿岸で待機していたMS部隊が、イブキ製のSFS、フライングウォーカーと接続し、空へと上がって行く。

 大きく三つに分かれたMS部隊の右側、先頭を行くのは隊長用のアンテナを携えた青いエイレス。パイロットは杉坂葵だ。

「こちらA部隊、杉坂葵です。こちらは北東からのMSを迎撃します」

「おっけーや。B部隊はウチと一緒に正面の敵を叩くで! C部隊! 南東頼むでっ!」

 答えたのは中央、赤と白でカラーリングされた。リアンダー・ゼオンに乗る神尾晴子である。

「ええ、任せて!」

 さらに左側、天沢郁未の駆る通常色(青と白)のリアンダー・ゼオンが部隊を率いている。

「ええか。イブキは平和の国や・・・。こんなドンパチを本土でやるわけにはいかん。・・・一機たりとも通すんやないで!」

「「「「「了解!」」」」」

 皆の思いはただ一つ。

 それを胸に、イブキの部隊は空を駆ける。

 

 

 その様子を、公子は作戦司令室で目を細めて眺めていた。

 ついに・・・ついに戦いが始まる。始まってしまう。

 いずれこうなるのかもしれないとはいつも考えてはいた。だが、実際に始まってしまうのは・・・やはり考えた以上につらいことだ。

「お姉ちゃん!」

 と、不意にここ最近で聞き慣れた声が公子の耳に届いた。

 慌てて振り返れば、その小さな身体を必死に動かして向かってくる少女がいる。

「ふうちゃん!? どうしてここに・・・」

「お姉ちゃんはここにいる、って聞いて、だから来ました・・・」

 走ってきたのか。乱れた息を整えつつ、目前まで迫った風子は公子を見上げる。

「お姉ちゃん・・・、イブキが、イブキが戦場になってしまいます!」

 瞳に宿る焦燥感、悲壮感・・・。それを見て、公子は思った。

 風子は、短いながらもこのイブキを好きになってくれたようだ、と。

「・・・そうね」

 だからか。その返事は場違いなくらい和やかで、公子の表情も先程より随分と柔らかくなった。

「お、お姉ちゃん・・・?」

「でもね、風子。これはもう仕方のないことなの・・・。もう、どうやっても回避できない戦いになるわ」

 驚きながらこちらを見る風子を、公子は膝を崩しながらゆっくりと抱く。

「そんな、だってイブキは・・・!」

「―――イブキは戦いを好まない。平和を愛する、そしてどこにも属さない中立の国」

「なら・・・」

「でも、それを・・・意思を通したいときには、ときには戦うことも必要なの。それは敵を殺したいから戦うわけじゃない。

 貫きたいものがあるから。屈するわけにはいかないものがあるから。だから否と、そう断言するための力が必要なときもある」

「・・・お姉ちゃん」

「いま、イブキはそのときなの。・・・たとえここで連邦と戦わなくても、掌握されたイブキはそのままネオジオンとの戦いに駆り出されることになる。

 そんな、どちらにつくからどちらが敵、なんていう戦いに、意味はないもの・・・」

 ゆっくり、言い聞かせるように公子は抱きしめた風子の耳元で囁く。

「だからいま戦うの。私たちは屈しないと、言いなりにはならないと・・・。このイブキの信念と誇りを胸に、退かず、堂々と前へ」

「なら・・・」

 ギュッと、背中に回される腕がある。

「なら・・・、風子も戦います」

 その腕に、力がこもる。

「風子はイブキが大好きです。

 イブキの人たちも、その国の信念も。・・・でも、でも風子にとって一番重要なのはそういう風に国を建て直したのがお姉ちゃんだということです。

 ・・・お姉ちゃんがせっかくここまでにした国を、風子は・・・潰させません!」

「・・・ふぅちゃん」

「だから、風子も戦います」

 強い言葉だった。

 何を言おうと決して覆さないであろうと思い込ませるほどの言葉。それに、公子は苦笑を禁じえない。

 そういう、ある意味頑固な部分は・・・きっと伊吹の血筋なのだろう。父も、悪い意味で頑固だったから・・・。

 だから公子は何も言わずにそっと抱擁を解く。あ、と呟く風子の頭を撫で、立ち上がる。

「・・・お互い、頑張りましょう。風子」

 それで、それだけでその姉妹には十分だった。

 風子は数秒の間を置いて頷きを返し、弾かれるようにして作戦司令室を後にした。

 それを見届け、公子はギュッと胸元を握り締める。

 ・・・心配は、もちろんある。

 でももう風子も大人で、自分で考え、自分で行動できる。そうして出した答えを、どうして自分が否定できる?

 深呼吸する。

 そうして、公子は毅然とした表情を携え、モニターを見上げた。

 イブキの部隊と連邦の部隊が激突するまで・・・あと数十秒。

 

 

「連邦軍、進軍! MS部隊も展開! イブキ部隊との接触までおよそ四十秒!」

 オペレーターの川口の声がカンナヅキの艦橋に響き渡った。それを受け、艦長席に座った祐一はクルーを見やる。

 見慣れた顔が、一斉にこちらに頷きを返す。

 ・・・結局、カンナヅキとキサラギを離れたクルーは合わせて七名という、正直意外な結果になった。

 半分はいなくなるだろうと考えていた祐一にとって、これは嬉しい誤算だった。

 久々に座る艦長席の感触に小さな緊張と、そして大きな使命感を感じる。

 同じことをするための、同じはずの場所なのに、宿した思いと向ける意思は何もかもが違っていた。

「行こう、一ノ瀬。俺たちは・・・俺たちの意思で」

『この国を、守るために』

 通信越しに頷き合い、祐一は宣言するように告げた。

「カンナヅキ、発進! 基地発進後、キサラギと並行して全速前進! イブキ艦隊と合流し―――」

 一息。そして、

「―――連邦を、退ける!」

 

 

 

 

オリジナル機体紹介

 

RX−92Ω

Ωガンダム

武装:ジェノサイドクロー×2

   メガビーム砲×2

   ビームキャノン×2

特殊装備:Iフィールド

<説明>

 一ノ瀬夫妻が生前に設計していたガンダム三機のうちの一機で、オメガガンダムと読む。

 いかなる部分で無駄は省かれ、コストも無視したつくりのため、スペックはやたらと高い。

 ジェノサイドクローは伸縮ができ、中距離でも使用可能。Iフィールドも改良が加えられていて、エネルギー消費が極めて低くなっている。

 主なパイロットは名倉友里。

 

RX−92Σ

Σガンダム

武装:ビームサーベル

   メガビームライフル

   フェイダルアロー×16

特殊装備:変形

<説明>

 一ノ瀬夫妻が生前に設計していたガンダム三機のうちの一機で、シグマガンダムと読む。

 その中でも最も高機動な作りをしているにもかかわらず、さらにバードモードに変形も可能。機動性でこれに勝るMSはこの時代ではなかった。

 背中に刺してあるフェイダルアローはサイコミュ兵器で、オールレンジの攻撃を可能としている。特殊な材質を使っていてビームサーベル程度では破壊できない。また、攻撃が点なので威力も高い。

 主なパイロットは里村茜。

 

RX−92Δ

Δガンダム

武装:ビームガトリング×

   ダブルハイパービームキャノン×

   脚部ミサイル

   ハイメガキャノン砲

   リフレクターインコム×4

   頭部バルカン

特殊装備:水上移動用補助ブースター

<説明>

 一ノ瀬夫妻が生前に設計していたガンダム三機のうちの一機で、デルタガンダムと読む。

 高性能ジェネレーターを三個も積み、無尽蔵なエネルギーを持つ。

 持つ武器も威力、射程、発射速度、どれをとっても一級品のものばかり。また、それらの攻撃をリフレクターインコムで跳ね返し利用することで戦略の幅も広がっている。

 主なパイロットは沢渡真琴。

 

 

 

 あとがき

 あい、どもども、神無月です。

 えー・・・なんと言いますか、プロット段階では本当はこの話で戦闘の途中まで入るはずでした。

 なんですが、やたらと長くなってしまったので急遽戦闘始まる目前で切りました。

 プロットでの二話分を三話にして進めようと思ってます。

 さて、いよいよイブキと連邦の戦いです。

 今年中に終わるのか、正直かなり微妙ですが、最後まで諦めずに頑張っていきます。ではでは。

 

 

 

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