パイロットエミヤの憂鬱


舞台は海と山に囲まれた都市・冬木市。

何の変哲もないこの街に、少しずつ侵食する闇があった。



 

  手にした者の願いを叶えるという聖杯。

その聖杯を実現させる為、一つの儀式が行われようとしていた。

聖杯に選ばれた七人のパイロットに、聖杯が選んだ七騎の人型機動兵器(モビルスーツ(以下MS))を与える。



騎士 "セイバー"

槍兵 "ランサー"

弓兵 "アーチャー"

騎兵 "ライダー"

魔術師 "キャスター"

暗殺者 "アサシン"

狂戦士 "バーサーカー"



マスターはこの七つの役割(クラス)を被ったMS一機と契約し、自らが聖杯に相応しい事を証明しなければならない。

つまり。

パイロットとなった者は他のパイロットを消去して、自身こそ最強だと示さなければならないのだ。

杯を求める行いは、その全てが“聖杯戦争”と呼ばれる。

この地に起きる儀式は、その名に恥じない“殺し合い”といえるだろう。



   

幼い頃火災によって両親を失い、孤児になった主人公は連邦軍を名乗る人物に引き取られる。

養父の反対をおしきって機械工学を習う主人公だが、まったく才能がなく何年とかけて身についた技術は一つだけだった。

その養父も今は亡く、主人公は半人前の機械技術師として成長する。

そうして現在。

ふとしたきっかけからマスター同士の戦いに巻き込まれた主人公は、偶発的に七機のMSの一機、セイバーと契約する事になる。

望まぬままパイロットの一人になった主人公は、聖杯を巡る戦いに身を投じる事になるのだが────













「―――問おう、貴方が私のパイロットか」





「いいえ違いますっ!!!」











パイロット憂鬱













そのとき、俺、衛宮士郎は呆然としていた。

目の前には全長20メートル近くの長巨体。

白と青を基調としたカラー。

手にはどでかいライフル銃のようなものを持ち、背中には剣を装備しているようにも見える。

あまつさえ頭にはVの字のアンテナがつけられている。

・・・・・・ぶっちゃけガンダムがいた。

おちつけ士郎〜これは夢だ、そうなんだ。

さっきまで青い変な鞭を使うやつに追いかけられてたのも今のこいつも全部夢なんだ〜!

なんだって俺があのガンダムのパイロットにならなきゃいけないんだ〜?



「マスター、外にいるのは私を同じ機動兵器ですね?早速排除させてもらいます。」

いうやいなや、俺の前に出てきたガンダムは俺の工場を飛び出していった。

「・・・・・・っておい!待てよ!」

まったく何がなんだかわからない。つ〜かもうさっぱりだ。

なんでMSがパイロットなしで動いてるんだよ!

ってかなんで機械がしゃべってるんだよ!



そして一息いれて外に出た俺の見た光景は―――

ビームサーベルを構え立つガンダムと、ヒートロッドを振り下げ対地するグフだった。

「パイロットも連れず私に戦いを挑むとは勇猛だな、グフよ。」

「へっ、勝負は性能の差じゃないってことを教えてやるぜ。」

瞬間―――グフは信じられない加速でガンダムにヒートロッドを振付けてきた。

「遅いっ」

しかしガンダムも難なく跳躍―――これも驚異的な高さだが―――

「当たれっ」

続いてビームライフルを狙いもつけずに連射。

「そんなんで当てる気かよ!真っ二つになっちまいな!」

一気に真上に跳躍して着弾点を回避、そのままザクマシンガンを連射しつつ

ヒートソードを振りかぶる。

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

ガンダムもそれに合わせてビームサーベルを抜き、二機は空中で衝突した―――



なんだこれw



「やるじゃなぇか、さすがは天下のガンダムってか?」

「私の実力はわかったようだな、なら次で仕舞いにしようか。」

「ああ・・・だが、誰の仕舞いかはわかんねぇよな?」

「まだ減らず口を叩くか・・・な、なに!?」

そのとき一般人の俺にもあの青いグフに集まる禍々しい力が見て取るようにわかった。

それはヒートロッドに集まるように存在し、

こちらが動いた瞬間に飛び掛ってくるような存在感を放っていた。

いくらガンダムでも、あれを喰ったらイケナイ―――――

「へっ・・・そこのぼっちゃんがわかんねぇみたいだからな、ちょいと説明してやるぜ。

俺達MSにはな、一つないし二つの宝具ってのが存在するんだ。いわゆる奥の手だな。

もちろん奥の手ってことはエネルギー消費も激しい、

一度見られたら対策を練られちまうからそうおいせれと出すわけにはいかないわけだが。

その宝具の威力は・・・ぼっちゃんのMSの様子を見ればわかるだろ?」



それは俺も既にわかっていた。あんなもの間違っても喰らうわけにはいかない。

だがそれならガンダムも宝具を使えば勝てるんじゃないだろうか?

仮にもガンダムだ、グフごときに遅れを取るはずもない。

「・・・マスターそれはできません。」

「え?」

「なぜかはわかりませんが・・・今の私には宝具を作るだけのエネルギーがないのです。」

「へへっそういうことだ。さぁ、観念しな・・・ガンダム!」

「グフよ、貴方は勘違いしている。たとえ宝具がなくとも、私は貴方に負けることはない。」

「なら喰らいなぁ!!!刺し穿つ死棘の槍(  ゲ  イ  ボ  ル  ク)!!!

「くっ・・・」

ズシャア!!

・・・・・・ブシュウ!!!

「くっ・・・・・・さすがに宝具・・・効きますね・・・。」

ガンダムの胸あたりが・・・内部が完全に露出していた。

ところどころ回路もイカレてるようにも見えるし・・・これが宝具の力か・・・。

「何故だ・・・?」

そういうのはグフ、やつもこの状態に疑問を抱いてるらしい。

「俺の刺し穿つ死棘の槍(  ゲ  イ  ボ  ル  ク)は一撃必殺、

放った次の瞬間には敵の動力部を一突きにしてるはずだ!

それがなぜてめぇはそんだけの損害で済んでるんだ!?」

「ふ・・・刺し穿つ死棘の槍(  ゲ  イ  ボ  ル  ク)を避けるにはいくら運動性があってもだめです。

それにはその機体自身の幸運値が大きく関わってくる。

一年戦争を勝ち抜いた私―ガンダムなら避けるくらいできなくはないのですよ。」

「・・・・・・・へっもういい!白けたぜ!今日のところは見逃してやらあ!!」

そう言って・・・グフは一回の跳躍で50メートルはある塀まで飛んで姿を消してしまった。





「・・・ふぅぅ〜助かったぜ・・・。」

なんだか今までの常識はずれな事態に意識が慣れてしまっていたのか、

正直意識が宙に浮いたようだ。

「マスター、外にもう一機モビルスーツが来ています。早く損傷の修理と搭乗を!」

・・・やかましいことを言う常識はずれが約一名・・・もとい一機。

「だめだ、いくら強いったってガンダムは・・・ガンダムは・・・ガンダムは・・・・・」

だめだ〜!!言えね〜!!原作での俺の序盤のこだわりがぁ!事ある毎に言ってた

ある意味名台詞にならなくもないあの台詞がぁぁ!!!

「マスター?・・・わかりました。

確かにこの程度の損傷ならあと一戦くらいはできるでしょう。」

そうしてガンダムも一飛びのうちに塀の向こうに消えていた。

・・・・・・・・・・なんじゃこりゃ〜!!?いろいろ間違えてるだろ!



しかし・・・俺はもしかするとこんな意味不明な戦いに巻き込まれていくのか・・・?

これならまだサーヴァントの戦いのほうが・・・もういいや、流されるままにやっていこう。






やってしまいました意味不明SS。
これを人に送るなんて無礼極まりないなんて言わないで(。_、)
あぁっ石を投げないで〜w
一応、このSSは連載する・続きを書く気はまったくありません。
万が一にも十中八九ないとは思いますが反響があった場合には
・・・シキが気が向いたら書くかもです。
というかいろいろ間違えてるので正直どう書いたらいいかわかりませんw
また変なものを書くといけないのでエサを与えないで(調子に乗らせないで)下さいw
でも面白かったと感じてくれれば嬉しいので感想等はお待ちしています。
でわでわ失礼します。(乱文だなぁ)